まず、基本的な知識として、以下の点を抑えておきましょう。
- 雇用保険料率:毎年変更の可能性あり
- 健康保険料率(協会けんぽ):基本的に毎年変更
- 労災保険料率:改定は3年に1度
最初に結論を書いておくと、令和7年度の雇用保険料率、労災保険料率、健康保険料率は以下のとおりです。
- 雇用保険料率:変更あり(引き下げ)
- 労災保険料率:変更なし
- 健康保険料率(協会けんぽ):変更あり
令和7年度の雇用保険料率
令和4年度、5年度と引き上げが続き、令和6年度の雇用保険料率は変更なしでしたが、令和7年度は引き下げとなります。
- 一般の事業:1.45%(労働者負担0.55%、事業主負担0.9%)
- 農林水産・清酒製造の事業:1.65%(労働者負担0.65%、事業主負担1%)
- 建設の事業:1.75%(労働者負担0.65%、事業主負担1.1%)

令和7年度の労災保険料率
労災保険料の算出に用いる労災保険率は、それぞれの業種の過去3年間の災害発生状況などが考慮され、原則として3年ごとに改定されています。
労災保険料率は令和6年度に改定されているため、令和7年度は変更なしです。
参考:令和7年度の労災保険率について(令和6年度から変更ありません)(厚生労働省)
令和6年度の健康保険料率(協会けんぽ)
令和7年度の協会けんぽの健康保険料率及び介護保険料率は、以下のとおりで、本年3月分(4月納付分)からの適用となります。
各都道府県の保険料率は、地域の医療費水準に基づいて算出されるため、全国平均は10.00%ですが、各都道府県で異なります。
以下のリンク先で紹介されていますが、保険料率は最大で1.34%の差があり、保険料率が高い支部は、
- 佐賀:10.78%
- 徳島:10.47%
- 長崎:10.41%
それに対して、保険料率が低い支部は、
- 沖縄:9.44%
- 新潟:9.55%
- 岩手:9.62%
- 福島:9.62%
となっています。
なお、40歳から64歳までの方は、介護保険第2号被保険者であり、全国一律の介護保険料率(1.59%)が加わります。
最後に、これらの雇用保険料率、労災保険料率、健康保険料率については、給与計算ソフトを使っていれば自動で反映されるはずですが、賃金計算で間違いのないようにご注意ください。